志津川めぐみ野かき 現地報告(2)

投稿者: みのり  2011年10月31日(月曜日) 18時57分|未分類RSS 2.0

みのりです。

今年6月に種付けしためぐみ野かきの生育状況はいかに?

ジャ~ン!!予想以上に大きい。通常は1年もの・2年ものと区別してじっくり養殖しますが、これほどの短期間でこんなに大きく育つとは。

理由①津波のがれき処理で、いい感じで海がかき混ぜられた感じである、とともに海がきれいになった。②ほたてもほやも養殖ものはすべて津波で流されてしまった。ので漁場に養殖されているものが少ない。栄養分を豊富に吸収できる。(独占できる)。③種付けした稚貝も例年の1割程度しか準備できなかったため、ゆったりと養殖されている。(あまり密に詰め込んでいないため、海の栄養分がひとつひとつの貝に十分に行き渡っている。)

普通はロープの上の部分(海の表層の近く)のほうが身が大きくなるのだそうですが、今年は底(ロープの下)のほうが身が大きいようです。これも海がいい意味で良くかき混ぜられた影響かも。

こちらは後から立ち寄った来年冬に向けての種付けしたばかりの貝になります。この状態から上の写真のような大きな塊に育っていきます。来年冬出荷見込みの仕込み分でも、まだ震災前の4分の1の量しか仕込みできていません。理由は資材不足が一番です。(ほとんど津波で流されてしまったため。)

石巻の万石浦のかきは津波の被害も6割程度で4割は稚貝が残っており、30日より出荷が始まったようです。いつもならば志津川も出荷を迎え忙しい時期なのですが、今年はまだ水揚げできないので、水産部門の統括・商務とともに生産者が岡山・広島・兵庫のかき生産地を視察研修に行ってくるそうです。一般的に広島・岡山のかきは身が大きく、宮城のかきは身がしまっているが小さい、という評価になっています。漁場の広さあたりの稚貝の数(密度)の比較、兵庫のかき産地などは毎年養殖前に、海底のごみをさらってきれいにしているそうなので、その辺も参考になるのではないでしょうか。いい意味で、めぐみ野かきも新たに生まれ変わるチャンスです。

この調子でいけば、大粒の良質のめぐみ野かきが、年明けの1月中旬過ぎには皆さんのところへお届けできそうです。例年より生産量は激減しますが、大事に供給していきたいと思います。楽しみに待っていてください。


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