塩釜市と大船渡市の産直わかめの話

投稿者: げんさん  2011年5月9日(月曜日) 17時43分|めぐみ野(産直)商品RSS 2.0

↑4月22日から宮城県塩釜市の工場の仮稼動をしました。道路には津波で流されてきた車がたくさんあります。

東日本大震災による津波で、産地ではこれからがわかめ収穫の本番というタイミングで、わかめのほとんどが流されてしまいました。わかめ原料を供給していただいている一人のS社長の大船渡市のお兄さんのところでは刈り取ったわかめ30トンのうち20トンを港近くの倉庫に保管していたため流されてしまいました。塩釜のSの工場も、津波により工場に2メートルもの高さの浸水がありました。幸い従業員は大丈夫でしたが、原料や商品、加工施設のすべてがダメになってしまいました。その後、漏電によるボヤもあり一部屋が焼け焦げてしまいました。S社長は70歳近い年齢で新たに多大な借金をすることの不安もあり、廃業の事も頭によぎりましたが、今までお世話になったメンバーや生産者、従業員のこれからの生活ことを考え悩みぬいた末に復興を決意しました。毎日、毎日、泥を出し、施設や機械を洗い4月22日に仮稼動できるようになりました。4月21日には大船渡に残っていた10トンのわかめの一部を運んできました。

 店舗で4月28日から産直三陸産塩蔵わかめの取扱いを再開しますが数ヶ月で品切れとなります。従業員の雇用を守るためにも、中国産わかめの他に今まで手がけていなかった「乾燥ふのり」などの海産物も取り扱うことにしています。生産者でもあるお兄さんからも、「来年わかめが採れた時に商品化する所がなければダメだからがんばってほしい」と激励されました。産地では、これからわかめの種を入手し7月からの種付けを行います。来年3月にわかめが収穫され商品化されるまで、みやぎ生協の店舗ではSが商品化する中国産わかめ等を取り扱うことにしています。

4月28日撮影。岩手県大船渡市のSさんのお兄様と甥。塩蔵わかめを作っています。高台にあるため津波の被害には遭いませんでした。(後ろには海が見えます)


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